anonyme cahier

四方山事

それぞれの好み

 友だちの配信にゲスト参加して、ランキングを答えるというコーナーがありまして。

 その中で、私は好きな映画を6作品ピックアップしたのですが、メインパーソナリティの1人である、Φ(ファイ)さんが、「そういえば、構成が凄いと思った作品がある」と紹介してくれました。

 

 

 ドラマにもなった作品なので、ご存じの方も多いかと思います。

 一応、シリーズものなのですが、ここまでのどんでん返しはこの1作目のみではないかなと。

 「探偵」と書かれているので、もちろんミステリです。短編連作で、次々と謎を解決していくわけですが、最後に驚きの真実が――

 という内容でして、立ち読みでネタバレを防止するためか、文庫本で発売されたとき、ビニルのカバーがかかっていたのを覚えています。

 私はドラマを見てないのでそちらはオススメすることはできないのですが、気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。

 

 そして、私のほうは好きな映画、1位に選んだのはデヴィッド・フィンチャー監督の「セブン」です。

 

 フィンチャー監督は、とにかく映画のタイトルをシンプルにすることで有名で、その代表格とも呼べる作品ではないかと。

 ただ、古い作品ではあるので、知る人ぞ知る作品ではないでしょうか。

 こちらの作品は、「新世紀エヴァンゲリオン」や「シン・ゴジラ」で有名な庵野秀明監督が「好きな映画」として挙げていたのでも有名で、自身の作品でも使う「G線上のアリア」が使われています。

 ベテランのサマセット刑事がもうすぐ引退するというときに、”まともではない殺し”が発生する。時を同じくして配属された新人刑事ミルズ。彼が事件を担当するかどうかという最中、またしても妙な殺しが発生する。

 もしかすると連続殺人かもしれない。サマセットはミルズに事件から下りるよう勧めるが、やる気に満ちたミルズは言うことを聞かない。

 いわゆる凸凹コンビの二人で捜査することになるが、とんでもない悲劇が待ち受けていた。

 ミステリー作品かと言われればそうではないです。謎とかはほとんどなく、グロテスク表現はあるもののホラーとも言い切れない――そういった、人々が好みそうなジャンルで装飾を施した文学的な作品と言えなくもないです。

 ブラッド・ピットが演じるミルズもカッコいいのですが、モーガン・フリーマン演じるサマセットが良いことを言うんですよ。

 好きなシーンはミルズが本のタイトルをうまく読めなくてほぼほぼサマセットに訂正されている部分です。

 

 フィンチャー監督といえば、他に小説が原作の「ドラゴンタトゥーの女」もオススメです。(続編の「蜘蛛の巣を払う女」は、監督が違うのはもちろんですが、原作も1作目とは別の方が手掛けているためか、ちょっと1作目ほどのインパクトはなかったかなと)

 暦の上では夏至(ミッドサマー)は過ぎたのですが、梅雨の時期だというのに、まあ雨が降らない。なので、夏休みにでも観たり、読んだりしてはいかがでしょうか。