anonyme cahier

四方山事

VTuberの歌上手い下手とオタサーの姫

 ちょっと前に「下手な歌を上手いと言うのはどうか?」という匿名メッセージがとあるアカウントに届いた。それに対して、引用リポストやリプという形で様々な人が自身の意見を発信した。

 「聞いた人が上手いと思ったら上手い」

 「技術に対して上手いと言っているわけではなく、配信で歌う度胸やパフォーマンス全体を通して上手いと言っている」

 「推しが歌ってるだけで尊い

 「上手い歌聞きたかったらプロの聞け」

 などなど、「下手」と言った匿名の相手への反論が多かった。

 

 もう過ぎ去った論争ではあるのだけれど、たぶん定期的に浮き沈みする話題だとは思う。

 それで思い出したのが、「この雰囲気ってオフ会だなー」と。

 色んなジャンルの様々なオフ会があるけれども、「女」が絡んでくると一変する。「男」の場合もある。

 「女」とはタイトルにもある通り、「オタサーの姫」になりたい人、もしくはそれ、もしくはおたくにちやほやされたい人のことだ。

 この人たちにとって、カラオケオフ会というのは「歌を楽しむための場」ではなく「いつもと違う一面を見せる場」なのだ。

 歌ってはいるけれど、歌を聞かせたいわけではなく、いつもと違う声や、「あざとい」を見せたいのだ。

 こういうのを「接待」というのだろうか?

 歌の上手さ、ではなく愛嬌を振り撒いて「可愛い」や「女性らしさ」で癒しを提供するのだ。

 

 これが男性の場合、相手は女性になるのだが、「女」のように愛嬌を求められるわけではなく、歌の上手さを求められる。これに関しては、世界っていうか女は残酷だなと思わないでもない。

 

 VTuberに対しても、そういった愛嬌や「魅せる」パフォーマンスができることを「上手い」という意見を見かけたが。それは確かにそう。

 無意識にできてしまう人もいるが、愛嬌を振り撒くというのは、苦手な人には苦手なことで、できるできない人が出てくる。

 ただ、「歌の上手さ」とはやはり異なる。

 というのも、愛嬌自体は「歌」でなくても振り撒くことができる。普段の雑談だったり、ゲーム配信だったり。

 でも「歌の上手さ」は「歌限定」だ。ゲーム配信をやっていて「歌上手いな」って感想を持ち出す人はいない。

 なので冒頭の匿名メッセージは愛嬌を見たい人、ではなくて純粋に「歌」を求めている人が書いている。

 それに対して「推しが歌っているんだから」などという回答はズレている。これは、メッセージの送り主の意図を読み取れなかったがゆえに生じてしまったズレだ。

 さらに、そのことを指摘した、たぶん別の人による匿名メッセージが届く。

 「なんでも迎合する雰囲気が嫌だ」というような内容だったと思う。

 これは、「歌の上手さ」と「愛嬌」を混同してしまっている界隈への拒否反応だ。

 

 歌みた、歌い手をオススメする場合、需要も意識しなければならないということだ。需要を意識しなかったがために冒頭のような意見が現れたのだと思う。

 その中で、「歌唱を正しく評価されたい人であればボイトレなどに行くのではないか?」という意見があったが、歌う側にとっての正解だと思った。「歌」ピンポイントで力試しをしたい場合は専門性の高い人に聞いてもらうのが一番なのだ。

 

 では、「歌が上手い人」をVTuberの中から探したい人はどうすればいいのか?

 たぶん、企業勢やすでに有名な人ではなく、埋もれている人を探しているのだと思うが、現状手当たり次第に歌枠を見るか、ハッシュタグで「他薦」という形で募集するしかないと思う。

 なぜ「他薦」かというと、活動者の場合は数字を求めているので発信者の需要をよく考えずに名乗り出る場合があるからだ。

 「他薦」の場合も、「推しのために」ということもあるが自薦よりは選択肢が狭まるとは思う。

 実のところ、他薦に慎重な人ほど客観的に応援している相手を見ている場合が多い。「自分は上手いと思ってるけれど、他の人はそう思っていないのではないだろうか?」「たまに音外したりもするし、声も独特だし他薦できるほどではないな」など。


 個人的に有効的だなと思える手段として、歌が人気なVTuberの横のつながりで探すというものである。

 歌唱に対して前向きな人、向上心がある人は、自分より上手い相手をフォローしていたり、お互いに高めあえる相手とつながっている場合があるからだ。

 または他のVTuberとつながりが薄い人。同じような熱量で活動している相手が見つからず孤立している場合があるので、そういった中にも掘り出し物がいたりする。
 もしくは自分の好きな曲や歌手で探す方法だ。
 配信概要欄に曲のセットリストを書いている場合、検索にヒットする可能性がある。曲の趣味から合う相手を見つけけるのだ。

 自分にとっての「これ!」と思えるものに出会えるのは運要素が強かったりするので、あまり他人の意見に振り回されず、気に病まずに歌声探しに励んでほしいと思う。