はい、キャッチコピーそのままの内容となります。
遭難と言ったら、山とか、海とかが思いつくのだが、本作は東京タワー約二本分の高さに取り残されるという内容だ。
この作品を見ていて思い出したのが「ゼロ・グラビティ」という作品だ。
こちらは、ホラーではなくSF作品で、宇宙に取り残されてしまう内容だ。
「ゼロ・グラビティ」というのは日本でのタイトルで、確かに作中で無重力空間をめいっぱい描いている(JAXAも協力している作品だが、実際はこうはならないという場面が結構あるそうな)
しかし、作品の主題は「無重力空間」ではなく「重力を感じること」。原題が「グラビティ」だということはあまり知られていない。
タイトルについてはさておき、誰もいない空間、シップの外は死という状況が私個人的には怖い、ホラーと思った作品だ。
それと通じるものがこの「FALL」にもある。
ほぼほぼ地上600mの場所にいる情景を映しているので高所恐怖症の人にとってはかなりの苦痛を伴う作品なのでご注意。
私はあまり気にしないほうだが、それでも下の様子をうかがうシーンなどはハラハラさせられた。
また、ただ助けを待つのではなく、自分たちがここにいるということを何かしらの手段で伝えようと奮闘する。そのシーンがとにかくスリリングで、お化けとは違ったヒヤリとさせられる。
そして水や食料もない。横になれるが寝返りをうったら地上に落ちてしまうというかなりの極限状態。
こんなシチュエーションを考えるなんて、発想の勝利だなと思いつつ、これも一つの「遭難」だと、主人公の生き延びようとする様子を見ていて思った。
そして、エンディング曲の歌詞にもちゃんと字幕がつくのだが、ある意味で教訓映画ともいえるかもしれない。

